プロジェクト
一覧はこちら保見団地壁画アートプロジェクト
2021年度に、豊田市の県営保見団地において、そこに住む子どもたちと一緒に団地建物に壁画を描く「壁画デザイン活動」を藤原智也准教授(美術教育学)の指導のもと実施しました。その後も、運動会の企画なども加えながら、学生が継続して関わってきました。
保見団地は愛知県の中でも外国籍住民が多く暮らす地域で、現在、①住民の高齢化、②住民同士の関係の希薄化、③住宅環境の悪化が問題となっています。そこで、教育福祉学部、日本文化学部、外国語学部の学生10名が学部学科を超えてチームを作り、多様な背景を持つ住民が暮らす団地のコミュニティづくりのきっかけを探ろうとフィールド活動を始めました。学生チームは、コロナ禍の中で外国籍住民問題についての学習をしながら、保見団地の関係者・住民と話し合いを重ね、老朽化と汚れが目立つ団地建物に明るい壁画を子どもとともに描く活動を計画しました。子どもたちの心と体を解放し、彼らの母国、団地や家族への思いを表現するペインティング・ワークショップを3回実施し、本番の壁画ペインティングに臨みました。ワークショップでは子どもたちが笑い合い、エネルギーに満ちた表現をし、その活動を保護者や住民が笑顔で見つめました。子どもたちの生き生きとした姿がコミュニティづくりの「接着剤」になると確信しています。活動の過程で学生たちは外国籍住民や団地が抱えるリアルで厳しい生活課題に直面しながらも、フィールドならではの重要な学びを経験しました。地域が抱える問題に果敢に挑む、学部学科を超えた学び合いが本学での新たな学びの発見につながると考えています。
